これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

HOME

ビジネスの達人

選ばれるビジネス

06/19
2017

biji3
NEW

“シェパニーズ”のこだわりと徹底

わらじのようにかたい噛み切れない牛肉。
ゾウが踏んだようなガーリックトースト。
水っぽい大きなボイルポテト。

ううっ…聞いただけでも気が滅入る食事!
だが、アメリカナイズされたレストランは
量の多さが優先され、味へのこだわりが少ない店がほとんど。

そんな中、今回のアメリカ・サンフランシスコツアーで、
私たちが楽しみにしていたのが
「Chez Panisse(シェパニーズ)」での昼食だった。

地元のオーガニック食材を用い、
その日に仕入れた素材の美味しさを活かして
メニューを決める「シェパニーズ」。
1971年の開店から今年で46年の歴史を誇り、
いまや全米の料理に影響を与えたお店と讃えられている。
(世界のトップレストラン50にも
何年もの間ランクインしていたという)

私たちは当日、(もちろん予約して)開店時間には
席に着いたのだが、それから15分もしないうちに
店内は満席となる繁盛ぶりだった。

そしてお待ちかねの料理の味は…やっぱり美味しい!
量がウリのアメリカレストランとはワケが違う。
味だけでなく、オーガニック野菜の活かし方、店の雰囲気、
スタッフの対応のよさ、その全てが徹底して素晴らしい店だった。

10年ほど前に初めて訪店したとき、
オーナーであるアリス・ウォーターズ氏とお話をする機会があった。そのときは、いいお店だった記憶はあるものの、
それほどインパクトは感じられなかったのだが…、
今回の食事では、改めてシェパニーズという店の
“存在感”を強く感じられたのだ。

そういえば…、「地元産の食材にこだわって、
その日に一番美味しく食べられるもので料理を提供する」。
これってまさに奥田シェフの考え方に似ているねぇ~。
さらには、アリス・ウォーターズ氏も奥田シェフも、
多くの人たちに地域の魅力を伝え、
地元の農業の発展にも貢献し、
次世代へつなげる活動をしているのだ。

これは、もしかしたら“100匹の猿現象”となるかも。
この料理人としての価値観は、
地球規模で一気に拡がる可能性があるということ。

舌が肥えていると言われる日本人も
大満足の「シェパニーズ」。
そこには奥田シェフとも共通する、きれいで整備された厨房や
信頼のできるスタッフに囲まれた環境。
そして地域や里山を活かした活動のこだわりと徹底がある。
それこそが長い間、世界中のひとに選ばれ続ける理由となるのだ。


biji1

楽しみにしていたシェパニーズでの食事!

biji2

開店時刻。この後、15分もしないうちに店内は満席に

biji3

きれいに整備された厨房の様子

biji4

スタッフの対応も素晴らしかった

biji5

出て来る料理は絶品ばかり

biji6

その日に仕入れた素材の美味しさを活かしてメニューを決めるという

biji7

シェパニーズは全てのこだわりが徹底されたお店だった

ページTOPへ
選ばれるビジネス

05/29
2017

biji (2)

歴史、文化を活かしたストーリー性

夕焼け小焼けの赤とんぼ
負(お)われて見たのはいつの日か

誰もが一度は聴いたことがある『赤とんぼ』。
作詞が三木露風、作曲は山田耕筰による日本の代表的な童謡だ。

実は三木露風は兵庫県たつの市出身。
先日「日本を美しくする会」の企業見学会で、
たつの市を訪れたときにこの『赤とんぼ』の歌詞を見かけた。
一緒にいた人は、それを見て初めて
「おわれて」という歌詞が「追いかけられて」ではなく
「背負われて」という意味だと気付いたという。

私も仕事柄、いろんな地方にいくことがあるのだが…、
やはり日本はどこに行っても、
その土地ならではの歴史であり文化を知ることができる。

他にもたつの市といえば、
そうめんブランドの「揖保乃糸(いぼのいと)」が有名だ。
なんと手延そうめん全国シェア40%を誇っているのだとか。
市の歴史をみると、1418年に書かれた寺院日記の中に
すでに「サウメン」という記述があるという。
(つまり600年も歴史があるってこと!)

やっぱりストーリーを知って食べると、
よりその美味しさを感じるよねぇ~。

そして、私が見学先の手土産に持参した新正堂の「切腹最中」。
新橋のもともとのお店の場所が、
忠臣蔵で有名な浅野内匠頭が切腹をした場所とのことから
現店主(渡辺仁久氏)が発案した商品なのだが…。
実はたつの市は播磨赤穂藩があった場所。
つまり赤穂浪士の地元だったのだ!
いまや1日に4000個を売り上げる人気商品との予期せぬ
つながりには驚いた。

さらに隣市にある、1346年に建立された世界文化遺産で
国宝の姫路城も見学した。白鷺城とも称される美しいこの城は、
いまや年間280万人を超える日本一の入城者数を誇っている。

さて、ここで私が語りたいのは、
たつの市周辺には観光名所がたくさんあるということではない。
「日本を美しくする会」の企業見学会でたまたま訪れた
兵庫県たつの市だけでもこんなに歴史や文化を知り、
ストーリー性を感じることが出来たってこと。

だから、先ほど紹介した「揖保乃糸」にも「切腹最中」にも
姫路城(白鷺城)にも、固有のストーリー性があり、
多くの人たちから選ばれるものとなっている。

そこにスト-リー性があるからこそ足を運ぶ。
そのストーリーがクチコミで広がる。
そしてブランディングが確立する。
やはり、これを活かさずして、
ビジネスは活性していかないのではないか。

すなわち、ストーリー性を持たせることこそ、
多くの人たちが耳を傾け、興味を持ち、
結果として選ばれる理由になるということなのだ!

biji (1)

今回の企業見学会では兵庫県たつの市に訪れた

biji (2)

「赤とんぼ」の作詞者 三木露風はたつの市出身

biji (3)

姫路城は2015年に修理工事を終えたばかり

biji (4)

280万人という日本一の入城者数を記録した

biji (5)

有名なそうめんブランドの「揖保乃糸」

biji (6)

手延そうめん全国シェア40%を誇っている

biji (7)

新正堂の看板商品「切腹最中」

ページTOPへ
選ばれるビジネス

03/27
2017

biji4

“農家の直売所”というプラットフォームビジネス

北海道でワイナリー構想をスタートして2年。

次なる展開のために日々チャレンジし続け、
地元の農業との結び付きもだいぶ深くなったわけだが…。
まさに、このタイミングでいいお話を
うかがう機会があったのだ。

私も所属する東京NBC主催のイベントに登壇してくださった、
株式会社農業総合研究所のCEO及川智正氏。
及川氏の会社では「農家の直売所」という事業を行っているという。
これは、東京・大阪を中心としたスーパーマーケット900店舗以上の中に、
インショップ形式で全国の契約農家からの農作物を
委託販売するというシステムだ。
(野菜から果物までさまざまな種類を取り扱っている)

このシステムにより、まず生産者は、形が多少曲がっていようが
規格にとらわれず自由に出荷できる。
そして、自身で値段設定をして、納得のプライスで販売できる。
さらに、売るお店も選べることから、
売れ行きやお客さまの反応などのレスポンスも受け取れるという。

しかも消費者にとっても、新鮮なものが格安で手に入ることに。
すなわち農家にとっても消費者にとっても、
いい結果になるってこと。
これこそまさに、今さまざまな業界で革命を起こしている
ビジネスモデル“プラットフォームビジネス”なのだ。

このプラットフォームビジネスは、
楽天市場やApple StoreなどのITを駆使した市場では、
すでに大きな成果をあげている。

(ビジ達でも何度かご紹介した)日本最大級の葬儀・お墓・仏壇の
ポータルサイト運営を行う「鎌倉新書」や、
宅配ポータルサイトの「出前館」がその成功例に挙げられるだろう。

しかし、ここで私が注目したいのは、
このプラットフォームビジネスが
第一次産業である農業という分野にやってきたことなのだ。

実は、日本にとって第一次産業は、
食糧確保のためにも、里山保全であり地方のまちづくりのためにも、
しっかり守り、活性化させていかなければならないもの。
だから農家が農家として、その気で継続して行ける環境を
つくり出す必要があるのだ。
そう考えると“農家の直売所”は
まさに私が求めていたものだったということ。

このプラットフォームビジネスは、
これからもいろいろな業界で流通革命を起こし、
その業界を活性化させてくれる可能性を
持っているのは間違いないだろう。

さて、Memuroワインヴァレー構想と
この“農家の直売所”ビジネス、どう結びつけられるだろう。
いろいろ、その可能性はありそうだ…。

biji1

株式会社農業総合研究所のCEO及川智正氏

biji4

及川氏の会社では「農家の直売所」という事業を行っている

biji2

スーパーマーケットにインショップ形式で直売所が

biji3

生産者にとっても消費者にとってもいい結果となるシステムなのだ

ページTOPへ
選ばれるビジネス

03/21
2017

bijimain

食の里山ヴィレッジ「銀の森」

講演会があり、岐阜県恵那市を訪れた時のこと。
私を呼んでくれた社長が是非にとコーディネートしてくれたのが、
地元の注目企業である「株式会社銀の森コーポレーション」だった。
そして渡邉大作会長にお会いし、
「銀の森」を見学させていただいたのだが…。

どんなものかある程度は想像していたのだが、
実際に目の当たりにして、ちょっと驚いた。
私が北海道の十勝芽室町でやろうとしていることが、
既に繰り広げられていたのである。

「銀の森」には、恵那市の食材を活かした手作りスイーツや
栗の和菓子、和惣菜・佃煮などを扱う、多種多様な店舗が並んでいる。
昔ながらのかまどがしっかり活用されていて、
和を追求した空間が食事処となっていたり、
しっかりこだわった演出が伝わってくるのだ。

ほかにも今時のイタリア風なカフェレストランや、
オリジナルの商品が並ぶ「銀の森ショップ」という物販がある。
しっかりと六次化された現地の特産物を数多く扱っているのだ。

「銀の森」には工場なども含めると全部で8つの施設があり、
これらで1つのヴィレッジを構成しているという。
製造から販売までの多様さを見ると、
さまざまなノウハウが活かされていると感じる。

実は「銀の森コーポレーション」は元々食品加工の下請けだったのだ。
しかし下請けのままでは今後を見据えたスキルも身につかないし
お客様の反応も届かないと考え、おせち料理の生産を始めたという。
やがて年間18万食ものおせちを生産する規模になり、
「銀の森ヴィレッジ」の開発に進んだそうだ。

多くの食材を活かし、
いろいろな技術が求められるおせちづくりだからこそ
さまざまなノウハウとスキルが会社に集約することになり、
最終的にお客様の顔の見える「銀の森」構想となったのだろう。
いまや「銀の森」は名古屋方面から多くのお客様を迎え入れ、
繁盛スポットとして注目されているという。

…そういえば、似たような話をどこかで聞いたことがある。
あのアウトドアブランドの「モンベル」も、
元はメーカーであり問屋だった。
ところが、辰野勇会長の大きな決断で直売店を展開することになり、
今のモンベルとなったわけ。

この覚悟しての業態転換が、
次なるステージへの大きな一歩となるということ。
「ジャパネットたかた」の高田明元社長も、
業態転換と自前主義が現在の規模にまで会社を成長させた。

経営者たちはビジネスを進めながらもノウハウや知識を集約し、
決断とともにブレイクスルーを行ったということ。
たとえ壁があったとしても、
次なるステージに上がるタイミングは必ずあるのだ。

私たちのビジネスにも、必ずや
ブレイクスルーのタイミングがやってくる。
次のステージに上がれるかどうかは、
その時に向けて知識や技術、ネットワークをしっかりと作り上げ、
覚悟してチャレンジしているかということだろう。

「銀の森」の場合は、10数年後にリニア中央新幹線が
開通すると決定したタイミングだったという。
2027年に東京~名古屋間をつなぐ線路は、
日本中のお客様を恵那市に運んでくれるに違いない。

bijimain

岐阜県恵那市にある「銀の森」

biji4

「銀の森」は8つの施設で1つのヴィレッジを構成している

biji6

「株式会社銀の森コーポレーション」の渡邉大作会長

biji2

こだわりある食事処での和食もとても美味しかった

biji3

ここでは私が北海道でやろうとしていることが既に…

biji7

恵那の特産品でもある栗の和菓子の店

ページTOPへ
選ばれるビジネス

02/20
2017

bijimain

情熱的講釈がブランディングに!

講釈といえば、私が思い出すのは「筑波山ガマの油売り」。
「四六のガマ」と呼ばれる霊力を持ったガマガエルから
油をとる方法や効能を独自の口上で伝える、
大道芸のような宣伝販売の手法だ。

ガマは自分のことをイケメンだと思っているので、
周囲を鏡張りにした箱に入れると、
自らの醜悪さに驚き脂汗を流すという。

その汗を集めて煮詰めてできたものが「ガマの油」。
効果の程を講釈師がその場でパフォーマンスするわけだ。
講釈師は一部分だけよく斬れる刀を持ち、
半紙を半分、また半分と切り裂いて、切れ味をお客様に披露する。

その後、刀の鈍い部分を自らの腕に当てて血をにじませるのだが、
ガマの油を塗ればたちどころに斬られたところが治るというしかけ。
効果が本当にあったかどうかは別にして、
この講釈の巧みさで皆が買いたくなってしまうということ。

そして現代版講釈師とも言えるのが、
「切腹最中」の新正堂(しんしょうどう)の主人、
渡辺仁久(よしひさ)氏だ。

皆様ご存知の通り、
私もかなり語るほうだが、
渡辺氏は私以上によく語る。
「切腹最中」ができた経緯や、
赤穂浪士との関係をお客様に情熱的に講釈してくれる。

「切腹最中」は最中からあんこがたっぷりはみ出している和菓子で、
赤穂浪士ファンの方々やこれから謝罪をしようという人々の
手土産として圧倒的支持を得ているのだ。

私も北海道での「ワインヴァレー構想」活動の際に
切腹最中を手土産にすることが多いのだが、
この見た目や商品のストーリー、そしてそのおいしさに
興味を持って召し上がってくださる方がたくさんいらっしゃる。

こうして商品のストーリーは人づてに広がっていき、
やがてメディアに取り上げられて大ヒット商品となった。

商品がヒットするには、その物のおいしさはもちろんのこと、
ストーリーや面白いネーミング、
パッケージなどのデザインも関わってくる。
そしてそこに「情熱的講釈」があってこそ、物が売れ始めるのだ。

私はこれまでにいろいろな企業や経営者に取材してきたが、
やはり情熱的講釈を展開していた主人の店は、
繁盛している確率がかなり高かった。

最近のことで言えば、北海道十勝の日高山脈のふもとで
パン工房を展開する「カントリーブラン」。
ここの主人の延與幸嗣(えんよこうじ)氏も、
これまたよく語る方なのだ。

農家しかいないような田舎の地に店をオープンさせたのは、
おいしいパン作りのために最適な水と出合えたから。
おいしいパンさえできれば人は来てくれると信じて店を続け、
今やそのストーリーはお客様に伝わって繁盛店となった。
(もちろん、そのストーリーを延與さんが語り続けたからだけど…。)

また、こんな事例もある。
10年ほど前に取材した北九州市の「卵屋(らんや)」にも、
見事な講釈師がいらっしゃった。

ここの卵かけご飯が大人気なのだが、
その理由は卵や米の産地だけでなく、
最後にかける醤油にもこだわったからだという。

そのおかげで卵かけご飯だけでも1575円ほどするが、
主人の講釈のおかげでここに来る人々が
こぞって期待する食べ物になっていた。

これらの繁盛店の事例にはこだわりのストーリーがあり、
そのストーリーの講釈師となる主人が情熱を持って語っていたのだ。

やはり情熱を持って発信することの大切さが伝わってくる。
「情熱的講釈」こそが店や商品のブランディングに貢献し、
お客様に選ばれる理由になるということだ。

biji1

新正堂の渡辺氏は現代版講釈師とも言えるほど語り上手

biji4

「切腹最中」は大人気商品だ

biji2

Mr.セイージの新正堂の最中の大ファン

biji3

カントリーブランの延與(えんよ)氏も、これまた語り上手

bijimain

バレンタインには接吻最中という企画も

ページTOPへ
ページTOPへ