これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれる仕事道

05/15
2017

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新宮運送の“風を起こさない運転”

会社がどうにもうまく回らない。
何かいい手立ては…!? と、
悩んでいた中で出会ったのが
鍵山秀三郎氏の『掃除道』。

すぐに全てがよくなるわけでは当然ないが、
その社長はとにかく徹底した掃除を心がけ、
雨の日もガードレール磨きを率先して行ってきた。
今では会社全体に掃除の習慣が行き渡り、
最寄駅2 つのトイレをお借りして
掃除も実践してきたのだという!

これは、「日本を美しくする会」の企業見学会で訪れた
兵庫県の運送会社、新宮運送の木南社長のエピソードだ。

グループ企業の視察の後に
木南社長にお話してもらったわけだが、
そんな掃除道の実践から生まれたのが
運送会社としての存在理由からくる活動。

まず、新宮運送だから掲げる
「無事故・無違反・無トラブル4,000日運動」。
並大抵のことではないこの運動、
なんと16人もの達成者がいて、
しかも、8,000日の記録保持者も2名いるんだとか!

それから、「運転の質」を徹底追求するため
木南社長が掲げた、“風を起こさない運転”
というキーワード。
これは経営理念の中にある
「心のこもった仕事をする会社」
を実践するための行動指針といえる言葉だが、
次のような掃除中の体験から生まれたという。

道路脇にいるとき大きなトラックが走り抜けると、
当然巻き込むような強い風を浴びることになる。
だが、木南社長が道路脇の草刈りをしていたとき通った
とあるトラックは、風を全く感じさせなかったという。
そこから発想したのが、“風を起こさない運転”なのだ。

「無事故・無違反・無トラブル」
は言ってみればハード的要素だが、
“風を起こさない運転”は、「心のこもった会社づくり」
に至るためのプロセスも含めたテーマだ。

ブランディングにつながる日常業務の実践を考えると、
必ずや良いキーワードや理念が
必要になってくると言えるだろう。
そこでの“風を起こさない運転”は
運送会社ならではの質を語るキーワードであり、
新宮運送が見つけた“仕事道”といえるだろう!

木南社長には何度もお会いしていたが、
実際に会社に伺ったのはこれが初めて。
そこでこんなお話が聞けたのだから、
やはり直接出向けば、
そこには必ずや素晴らしい出会いがある。
これも“一期一会”ということだろう。

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エンジンの構造について教わる様子

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車の下に入るという滅多に出来ない経験も!

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帰りを待つ2匹のカエル

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目指せ! 無事故・無違反

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選ばれる仕事道

02/13
2017

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「北の住まい設計社」のこだわりヴィレッジ

北海道の大雪山のふもと、
東川町の中心地から少し離れたところに、小さな廃校がある。
そこが「北の住まい設計社」の工房だ。

私がこの名前を初めて聞いた時、
てっきり住まいを中心に建築物を
提供する会社だと思っていたのだが…。

先日、東川町を訪問した際に見学させていただいたところ、
なんとそこには廃校を活用した工房のほかに、
おしゃれなカフェ&ベーカリーのお店があったのだ。

店内には大きな窓から光を取り入れたカフェスペースが広がり、
洗練されたインテリアが心地よい空間を生み出している。
パンだけでなく、地元の農産物を加工したジャムやコーヒー豆など、
選り抜きのこだわり食品が一緒に販売されている。

カフェの方では北海道産の小麦を使用した
パスタやニョッキを出しているという。
季節の素材にこだわったメニューは、
北海道の野菜や肉、牛乳を基本に、安心安全にも配慮していた。
味付けも調味料をあれこれと入れず、
素材の味を活かした調理法にしているそうだ。
(すばらしい!)

このお店も「北の住まい設計社」が運営するものだが、
あくまでも事業の一部。
先に紹介した、廃校の工房でつくる家具が本題なのだが…。

案内された建物に入ると、
目に飛び込んできたのは積み上げられた大量の木材。
何年も手間暇かけて乾燥させているそうで、
家具作りの材料も地元産にこだわっているという。

さらに別の部屋へ歩を進めると、
なんとそこはショールーム&ギャラリーというスペース。
ここは家具や生活雑貨を展示、販売している部屋で、
これを目当てにお客様が山奥まで来るそうだ。

ここの家具がそれだけ注目されていると
大手流通業者も来るようだが、
「北の住まい設計社」はそういった話にはまず乗らないという。

自分たちのこだわりを理解し、
それを望むお客様にしっかり伝えて
販売してくれる流通でないといけないのだ。

現在は直営店と理解あるパートナーのみに卸していて、
経済優先型の現代ビジネスにおもねらない企業展開をしている。
材料調達から家具作りまで、手間をかけてじっくり仕上げているのだ。

やっぱり、ここまで地域がものづくりにこだわらないと、
多くの人が選んではくれないということ。
そして、このカフェ&ベーカリーからショールーム、
いくつもの工房から木材管理建屋までとらえると、
もうそこはひとつのヴィレッジなのだ。

私たちも北海道芽室町で「土と太陽のヴィレッジ」
という計画を立てているが、それはワイナリー構想を中心にしたもの。
「北の住まい設計社」は家具づくりを中心にヴィレッジを展開していて、
そのこだわりと展開の仕方は私の期待を上回る素晴らしさだった。

「北の住まい設計社」がこの地に越してきて30数年が経つというが、
この場所を選んだことも、ものづくりの隅々まで
こだわっていることも、すべてに理由があった。

このこだわりこそが、
多くの人たちが今後も選んでくれる理由となるはず。
これぞこだわりのヴィレッジ、
こだわりの「仕事道」と言えるだろう!

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「北の住まい設計社」の則末氏と渡辺氏

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廃校の中に工房がある

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雑貨が展示・販売されていたり…

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もちろん家具やインテリアも!

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大きな窓から光を取り入れたカフェスペース

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敷地内には、家具づくりの材料となる大量の木材が

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ものづくりにこだわった、ここはもうひとつのヴィレッジなのだ

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選ばれる仕事道

01/04
2017

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謹賀新年2017                 今年も“箸よく盤水を回す”が極意

「箸よく盤水を回す」
昨年12月のビジ達が700号を迎えた記事での言葉を、
皆さんは覚えているだろうか。

満杯のたらいの水(盤水)を箸一本で回しても
最初は箸しか回らない。
ところが、その箸を回し続けると、
周囲の水が少しずつ少しずつ回るようになる。
そこで、さらに諦めずに回し続けると、
輪が広がり、最後にはたらいの中の水全体が
大きな渦となって回るようになるという意味だ。

以前、紹介した本『東川スタイル』の舞台である北海道・東川町。
ここは30年前に“写真の町”として宣言し、
試行錯誤のさまざまな活動の末に注目される町となった。
その結果ここ20年間で町の人口は14%も増え、6900人から8100人に。
全国各地で人口減が進む中にあって、注目に値する町なのだ。

そして、私の友人でもある鎌倉新書の清水祐孝社長は、
20年前に60万円もするセミナーに参加していたという。
そこにはあの楽天の三木谷社長や、
ネットエイジの西川社長もいたんだって。

「いいお墓」「いい葬儀」「いい仏壇」をキーワードに、
その業界のプラットホームづくりをすすめることで
昨年、めでたく上場をはたした。
他の2人の社長も、20年前のそのセミナーに参加したことにより
新しいビジネスを作り上げて現在の活躍に至るのだ。

ここで、重要なのはどちらも20年、30年も前に
その種をしっかり蒔いていたということ。

目先ではなく、未来を見据えて
何らかの動き、チャレンジをし始めない限り、
「その時」はやってこない。
やっぱり時間をかけ、根気強く決して諦めないことが大事だってことだよねぇ。

小さな努力で大きな成果ではなく、
大きな努力をもってして小さな成果を確実に掴む。
「箸よく盤水を回す」という言葉をビジネスの極意として、
今年のセミナーや講演会でも発信していこうと思う!

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今年もよろしくお願いいたします!

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選ばれる仕事道

12/05
2016

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“出光佐三”と“吉田忠雄”の仕事道

1941年の春、大東亜戦争前夜。
「私もあんたのことは心配していたんです。だが輸出の
割りあても出来ないとなると、もはや私の手に負えない。
軍需工業の転換しかないのではないか。しかしあんたの
ファスナーへの執念というか、根性というか、ここでや
めさせるのは惜しい。結局、道は一つしかないのだ。」

山岡荘八氏の著書『善の循環』の中にこんな一場面がある。
この本はファスナーの生産で世界的に有名な
YKKの創業者、吉田忠雄氏を主人公とした歴史小説。

時代の状況から輸出も出来ない、
国内販売も統制で手の打ちようがない。
そんな状況下で行政側の人間が、先の言葉とともに
吉田氏に海軍需要部への紹介状を書いてくれた。
さらに紹介状の最後には、
『この吉田忠雄という人間は「正直一途」である』と
添えられていたという。

そしてその先で、この対応をしてくれた行政側の人間は
彼の下で一緒に働くことになったのだ。
いかに吉田氏が人間的魅力を持っていたかということと、
その志が相手に共鳴感を抱かせたかということがわかるだろう。

ここで、私はある人物を思い出した。
だいたい時を同じくして、太平洋戦争後、
世界の石油メジャーを相手に戦いを挑んだ
出光興産の創業者である出光佐三氏だ。
(百田尚樹氏のベストセラー『海賊とよばれた男』の
モデルということでご存知の方も多いだろう)

出光氏の参謀として活躍した人物にも、
元は国の行政マンだった人間が何人かいた記憶が…。
吉田氏の話と同様に、彼らも出光氏の志であり、
人間性に触れて出光興産に入社することになったのだ。

通常は、行政マンにはなかなか話が通らないというのがほとんど。
自分の立場を横に置いてまで協力してくれるなんて話
は滅多にないのが実際だ。
その上、まさかのリスクを持って部下となるなんて…

これは石門心学の石田梅岩の言うところの
『正直・勤勉・倹約』の精神はもちろん、
それにプラスして社会性のある彼らの志とその覚悟の程が、
多くの人たちの心を掴んだからだろうと私は思う。

つまりリーダーに必要なのは、
多くの人たちが共鳴できる考え方や
生き方がそこにあるかどうか、ということ。
そしてもっと深いところでは、
自分の会社のためという狭い考え方ではなく、
業界であったり地域や国のためであったりという
社会性のある志を持っているかどうかが重要だ。

吉田氏と出光氏の生き方と考え方の共通点こそが、
同じ志を持つ協力者を呼び寄せたのだ。

これぞ、仕事道!ということ。

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山岡荘八氏の著書『善の循環』

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百田尚樹氏の著書『海賊とよばれた男』

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出光佐三氏の生きざまが反響を呼び大ベストセラーに

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選ばれる仕事道

11/07
2016

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“道”の徹底追求が選ばれる

とある特番を視聴していた時のこと。
こんなパン屋さんのエピソードが耳に飛び込んできた。

兵庫県・西宮市にあるパン屋さんの話なのだが…。
彼はまず中学校で不登校になり、一度目の挫折を味わう。
しかし、不登校期間中に観たテレビ番組の影響で
「社長になりたい!」と奮起し、高校卒業後はパン職人に。
そして、超繁盛のパン屋を経営するようになった!
(なんと1日の売り上げは100万円以上だったとか!)

順風満帆に見えたパン屋の経営だったが、
なんとパン屋を突如閉店。
忙しさに追われるような毎日のなか、
お金のために働かされているように感じたという。
結果として、働く意味を見失ったことによる閉店だった。
これが二度目の挫折だ。

そして今度こそ、本当にやりたかったことを追求すべく立ち上がり
自分の手が届く範囲で、納得のいく、どこにもないパンづくりをはじめた。
試行錯誤を繰り返しながらも、
今や存在理由のある伝説のパン屋として大奮闘しているという。
(とてもドラマチックな話だねぇ…)

そういえばこのところ、
意味あるパンづくりを追求するパン屋さんとのご縁が増えてきた。

MEMUROワインヴァレー構想の研究会の一員であり、
水と食材にこだわり、その情熱と美味しさから人気をあつめる「カントリーブラン」。
美味しいパンの缶詰「救缶鳥」による被災地支援を展開する「パン・アキモト」。
先日ご紹介した『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』という本も、
天然酵母による内なる力に着目したパン屋さんが発信した本だった。

彼らは、自分たちにしかできないパンづくりの道を追求している。
道をどこまでも追求する姿は一見特異にさえ見えるが、
パンは多くの人たちが手に取り、口にする食品だ。
コンビニやスーパーで何も気にせず買っているような
利益優先、大量・画一生産のパンのあり方のほうが特殊であり、
本来は豊かな多様性があるものなのではないだろうか。

なんてことを考えていて思い当たったのが、
ビジ達で度々ご紹介している“新・選ばルール7”。
これをいま一度、振り返ってみよう。

1.手間をかける
2.本物にこだわる
3.とことん追求する
4.人に優しい
5.積小為大
6.大胆で潔い
7.徹底の二乗

この7つのルールをきちんと実践しているのが、
これら注目のパン屋さんなのではないだろうか。
選ばれる理由はあるということだ。

まさに冒頭で触れた西宮のパン屋さんはこれに当てはまっており、
加えて、2度の挫折で諦めない情熱と粘り強さがあったからこそ
妥協しないパンづくりの「道」をまい進しているのだろう。

おっ! これって、先日話したGRIT、すなわち
“やり抜く力”が活かされている事例ではないか!
多くの人に選ばれるために“新・選ばルール7”が必要なのはもちろん、
これにGRITがプラスされると、
ある領域に到達するために必要な新しい領域が見えてくるのだ。

「“新・選ばルール7”+GRIT」という“道の徹底追求”こそが、
結果として多くの人に選ばれることにつながり、
“仕事道”の確立にもつながってゆくのだろうなぁ…!


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「カントリーブラン」の人気のブリオッシュ

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語る「カントリーブラン」の延與(えんよ)さん

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「パン・アキモト」の秋元義彦社長

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渡邉格氏の『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』

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新・選ばルール7

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