「乳房は大きさが足りないし、おまけに左右非対称だ。陰毛は行進する歩兵部隊に踏みつけられた草むらみたいな生え方をしている。彼女は自分の身体を目にするたびに顔をしかめないわけにはいかなかった」
これは5月に発売された村上春樹氏の長編小説、『1Q84』の一文。ここまでするのか、と思うほどの比喩表現で、これが様々な場面にちりばめられている。これに対して、私もついつい「そうそう」とうなずいてしまうような書評を、ある雑誌で見つけた。
「私はといえば、村上氏の表現、気の利いた言葉、小道具の使い方に辟易しながら、それでも読まされた」
まさに私も同感。あのまわりくどい形容手法には私も読んでいて辟易した(村上ファンには、そこが魅力の一つであるようだが…)。しかし、次々とページをめくってしまう。
上下巻で1000ページを超えるこの『1Q84』は、この出版不況の時代にもかかわらず、発売後瞬く間に100万部を売り上げた。それだけ多くの人を惹き付けるものが、村上小説にはあるのだ。
という書評をここで書こうとしているのではない。この『1Q84』を読んでいると、私の行っている企画やコンサルの参考になる要素がたくさんあったので、それを紹介したい。
まず1つめ。
ストーリーに埋め込まれた“仕掛け”
(お店であれば、サプライズや楽しい仕掛け)
2つめ
その人となりや情景を伝える“形容手法”
※村上氏はやり過ぎと思うが…。
(商品のよさ、特長を伝える手法)
3つめ
次を期待する“ワクワク感、ストーリー”
(また来たくなる、リピーターとなる何か)
4つめ
着地感、読後の後味のよさ。
(店を出た後の充実感、お得感)
これらの要素、最近ビジ達で見覚えがないだろうか? そう、アメリカ視察で訪れたスチューレオナードと同じなのだ。やはり、選ばれるための法則はビジネスでも小説でも共通するということ。
村上春樹氏の小説から学ぶべきポイントはたくさんあるようだ。私はあまり小説を読む方ではないので、村上春樹氏の小説についてうんぬん語ることはできないが、それにしてもその作風には特徴的なものを感じる。
ここまでの特徴を持っていないと、選ばれない時代なのかもしれない。
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